河川敷パラダイス 生態系の縮図

僕は週末によく荒川の河川敷に行く。定番のコースだ。主な目的は、ウォーキングやジョギングなどの運動だが、そこには様々な動植物が生息し、観察しているだけでも楽しめる。生態系の縮図がそこにある。この場所では、人間を含めた生態系が都会の喧騒を忘れ、楽しそうに生活している。生きていること自体を楽しんでいるかのようだ。身近なパラダイスがそこにある。

先週末(初夏の2022年7月23~24日)は、旅行用のデジカメを持参した。写真を沢山撮ったので、厳選したものをアップする。場所は埼玉県の川口市(最寄りはJR川口駅)から戸田市(最寄りはJR戸田公園駅)までの荒川の河川敷だ。

1.景色

河川敷には、サッカーや野球ができる場所が沢山ある。週末には、小学生くらいの子供達がよく試合をしている。

2.植物

この紫色の花をよく見かける。花の名は知らない。

イネ科っぽい植物もよく見かける。

3.昆虫

バッタを撮るのに苦労した。バッタは近づくとすぐに逃げて草むらの中に消えてしまう。このバッタは、逃げずに撮られてくれた。

4.鳥

河川敷には多くの鳥が生息している。ツバメ、スズメ、ハトはよく見かける。「ホーホケキョ」のウグイスの鳴き声を、春の季節に耳にする。僕の知らない鳥もいる。

僕は鳥好きだ。河川敷ではツバメ、スズメ、ハトなどが同じ場所にも、仲良く調和して生存している。犬は別の犬がいると、すぐに吠えて威嚇する。犬は電信柱におしっこをして、自分の縄張りだと主張する。鳥は縄張り争いをしない。鳥は自由に空を飛び、何処へでも自由に移動できる。地球上のこの場所が、自分の場所だと主張する必要がない。場所から自由でいる。僕も鳥のように自由になりたい。

河川敷で鳥を観察していると、気づくことがある。鳥は人間のように二本足で歩く。スズメは飛行中、終始、翼をバタバタさせている。ツバメは離陸と着陸の時だけ翼をバタバタさせるが、飛行中は翼を横に広げて静止させ、ヨットの帆のように風や浮力を利用して飛んでいる。ツバメの飛び方のほうが、省エネでスマートに思える。

空中の鳥はスピードがあり、カメラを覗いて目視確認していると、シャッターチャンスを逃す。鳥の飛ぶ方向にカメラの方向を向けて、シャッターは目視なしでカンで撮った。何枚か失敗し、何枚か成功した。成功した写真をアップした。

ロープに止まっている小鳥を撮った。

5.人間

河川敷には、老若男女、様々な年代の人間がいる。すべての年代を見かける。

虫捕りやボール遊びなど、親と一緒に遊ぶ幼児がいる。野球やサッカーをする小学生がいる。子供の試合を観ている親世代がいる。ウォーキングやジョギングやサイクリングをするシニア層、中年層、若年層がいる。スケボーをする若い人もいる。戸田公園付近には各大学のボート部施設があり、大学生もいる。男も女もいる。

人間の生態系においても、老若男女の全世代を河川敷で見ることができる。

6.河川敷について思うこと

最後に河川敷について思うことを述べる。

河川敷では、様々な生態系が生活している。そして、食物連鎖が行われ、自然や生命が循環している。生態系の縮図がそこにある。

植物から食物連鎖がスタートする。植物が、(他の生命の捕食なしに)水と光と土だけで成長し、植物を食べる昆虫が集まり、昆虫を食べる鳥が集まり、様々な生命がこの場所で生活を営んでいる。生命は他の生命に捕食されるか死骸となり、死骸をバクテリアが分解し土に戻す。この食物連鎖のサイクルが循環し続ける。食物連鎖において植物がいかに重要か、別の記事(植物について 食物連鎖の要となる重要な役割)に記載している。

また、生命にとって最も大切な水が常にそばにあり、鳥などの動物は飲み水に困らない。僕は小学六年生の文集で(詳細は遊びのススメ 創造性との関連に記載)、「水の大切さ」を主張した。その想いは、今も変わっていない。

思えば、古代四大文明(エジプト文明、メソポタミア文明、インダス文明、中国文明)は、全て大きな川のそばで発展した。河川敷は文明発祥の地の縮図でもある。古代人は水の大切さを理解していたからこそ、川の近くに文明を築こうとしたのではないかと想像する。

河川敷に行くと、大事なことを思い出せそうな気がしてくる。何か懐かしい気分にもなる。バッタや蝶々や小鳥を眺めていると、子供の頃の心を思い出す。

河川敷は日陰がないから日光が直射する。猛暑の季節に行く場合は、早朝に行くことをお勧めする。

以上。