歩くということについて

歩くということについて、考察したいと思う。

歩くということは人間にとって、人という動物にとって、人という精神にとって、とても奥の深い行いのように感じる。

歩くことの効用は、単なる健康増進だけでなく、多様にあり、まだ解明されていないことも多い。

僕はとにかくよく歩く。週末であれば、1日2~3時間位は平気で歩く。自転車を使う距離なら歩くので、自転車は長年所持していない(詳細はエッセイ 僕に断捨離されてしまった自転車 15年くらい自転車に乗っていない)。バスで行く距離でも歩くこともある。

単なる運動以上の意味を、歩くことに感じている。

歩くということについて、記載したいと思う。

1.人の基本的な特徴

他の動物と異な人間の最も基本的な特徴は何か、という問いを考えた場合に、僕の答えは、言語と二足歩行である。

基本というものは、シンプルではありながら、最も奥が深いものである。

基本を極めることで、多くの応用的な価値が産まれる。

というのが、基本に対する僕の考え方である。

それらの(三段論法的)考え方からしても、歩行は、人生の重要なテーマの1つと考えている。歩行は、あまりにも基本的であるが故に、あまりにも奥が深い。

2.脳へのよい効果

2.1.書籍から

2022年の秋頃に、JRの車両(山手線や埼京線等)の書籍広告に「運動脳(著者アンデシュ・ハンセン)」が紹介されていた。本国のスウェーデン(人口1000万)で驚異の67万部超えのベストセラーとなった書籍だ。著者のアンデシュ・ハンセンは、他の記事(運動の効用 頭が良くなる)の2.2.書籍その2(一流の頭脳)でも紹介している。

広告は運動が脳力を向上させるといった内容だったが、特に歩くこと走ることを強調して記載していた。近年、書籍や研究成果からも、歩くことが、脳によい効果を与えることが多数報告されている。近い将来、ウォーキングは健康増進だけでなく、脳を効果的に鍛えるものとして、認知されていくと推測する。

2.2.クリエイターはヘビーウォーカーが多い

過去の事例として、クリエイティブな人物は、散歩を習慣にしていた人が多い。幾つか例を紹介する。

《参考文献(ネット検索)

・起業家として、アップル社のスティーブ・ジョブズ、Facebookのマーク・ザッカーバーグが挙げられます。彼らもひとりでよく散歩をしながら考えたり、グループで散歩ミーティングなどをしていたそうです。

・代表的な散歩好きの音楽家としてベートーベンが挙げられます。また、チャイコフスキーも大の散歩好きで1日に2時間の散歩をとることを習慣としていたそうです。他にはオーストリアの作曲家・指揮者のマーラー、フランスの作曲家のサティも散歩が好きだったそうです。

・哲学者のカントは、住んでいた街を毎日1時間かけて散歩するのが日課でした。

・進化論のダーウィンも、毎日の散歩を大切にしていました。オーストラリアの哲学者ヤングによると、散歩は「移動式瞑想」で、ダーウィンは散歩することで深い思考とクリエイティブ思考を刺激したと考えられます。

――ここまで》

2.3.精神修養としての歩行

四国八十八の寺院を巡るお遍路は、約1400kmもの距離を歩く。僧侶や山伏などの修行でも、山道などをひたすら歩くものがある。彼らが単なる健康のために歩いているようには思えない。歩くという行いの中に、精神を向上させる何かを感じ取っているのではないだろうか。

3.生涯毎日できる運動

3.1.何時でもできる運動

足が悪い人もいるとは思うが、今歩ける人は、人生を良くするカード(歩けるという強力なカード)がある。カードを活用するか、しないかは個人の自由だが、活用していない人も多いと思う。

歩行は多くの人にとって、やろうと思えば何時でも出来る運動であり、最も歴史が長く、最も奥が深い運動とも言える。

3.2.現代の車社会に思うこと

現代は車社会である。歩かない人が多い。スーパーやコンビニや最寄りの駅など、十分に歩ける距離でも車を使う人もいる。

その結果、何が生じているかというと、歩行機会を損失しているのではないかと考える。

確かに車は便利だし、車がないと行けない場所もある。必要であれば利用すればよいと思う。特に田舎や、公共の交通手段が整備されていない場所では、有効な移動手段の一つと思う。メリットがある。

一方で車を使うことで、歩行機会を損失するというデミリットもある。

この歩行機会を失うというデミリットも、少しは車を使用する際の判断材料に加えてもよいと思う。個人的には歩けるなら歩く。歩いていくことが難しい場合に、必要なら車を使うくらいの優先順位でよいと思う。

僕はとにかくよく歩く。2022年夏に始めた朝練(運動習慣 朝練の再開)は今も続けている。朝練の会場となっている大きめの市民公園では、定年後と思われる多くのシニア層が歩いている。歩くことが健康寿命にとって重要と改めて感じる。

週末には荒川の河川敷を習慣的に歩いている。そこでも定年後と思われる多くのシニア層が歩いている。親に連れられた小さな子供が、ボールや昆虫を追いかけて遊んでいる。若者や中年が、ジョギングやサイクリングをしている。その中でも、最も幅広い年齢層が、自主的に何かを感じながら、歩いている。

歩行というのは、世間一般の認知以上にメリットが大きいと思う。これは僕の直感であり実感である。

以上。