僕は人一倍勉強が出来た。そして高校時代にちょっとユニークな勉強のやり方をしていたので参考までに紹介する。
勉強している学生達の参考になれば思う。
僕は勉強に使える時間が少なかった
まず前提から話をする。高校時代の僕は勉強に使える時間が少なかった。
僕は高校時代、バレーボール部に所属していた。
僕が通っていた高校は、大阪府の公立高校では有名な進学校だったが、部活動も盛んで運動部も結構強かった。部活の練習はもろに体育会系で厳しく、毎日くたくたになるまで練習していた。
集合練習は授業後の夕方からだが、僕は授業前の朝練や、昼休みの昼練もしていたからまさに朝昼晩とバレーボールの練習をしていた。休日練習もある。
家では運動の疲れでだいたい寝ていた。
朝練や昼練のせいもあり、僕はよく汗をかいたままの状態で授業で受けていた。
僕は高校で、大汗(ダイ・ハーン)というあだ名をもらっていた。いつも部活の練習で汗をかいていたからである。 大汗(ダイ・ハーン) とはモンゴル帝国の皇帝の名前だが、漢字で書くと大汗となる。皇帝だから悪い気はしないしセンスもある。けっこう気に入っていた。
つまり僕は勉強に使える時間が少なかった。
勉強法の成果
次に結果を先に記載する。データがあったほうが分かりやすいと思うので、自分ごとで恐縮ではあるが僕のデータを記載する。僕の学習履歴は以下のような感じだ。
◇公立小学校
家の近くの小学校。のびのびとした感じで、勉学には特に力は入れていない。
◇公立中学校
家の近くの中学校。不良も沢山いて窓ガラスが割れたり、教師が殴られたりといったことが日常的にあった。偏差値などなかったが、この学校の学力レベルは余裕で平均偏差値の50は下回っていたと断言する。
◆高校受験(中学三年生)
滑り止めの明星学園:合格
本命の四条畷高校:合格
◇四条畷高校
大阪の公立進学校である。この勉強法はここで実践した。
◆大学受験1回目(高校3年生)
京都大学:不合格 ※受験では人生で唯一の不合格
◆ 大学受験2回目(浪人1年生)
早稲田大学:合格
※余計な話かもしれないが得意の数学はほぼ満点であった。自己採点では全問回答し解き方も全部合っていた。ただ1カ所だけケアレスミスで軽微な計算間違いがあった。だからほぼがついている。
東北大学:合格
※センター試験で失敗したため、志望校を京大から東北大に変更
同志社大学:合格
こんな感じである。
僕はIT系の資格試験でも、取りたい資格は全て取っている。受験において人生で黒星をつけたのは、高校3年生の京都大学(不合格)だけである。
全勝もかっこいいかもしれないが、一度くらいは負けた経験があってもよいだろう。
つまり僕の勉強法は効果も結果もでていると思っている。
僕の勉強方法
ようやく本題に入る。高校時代の勉強方法は以下の通りだ。効果が高かった順に説明する。
1.全集中勉強法
これ以外の技も後で記載するが、なんといってもこれがメインである。
僕は学校や近所の塾の授業で、この全集中勉強法を使っていた。それを紹介する。
1度きりの授業ですべてを理解して全部覚え切る。後に残さない。1回の授業で学習のすべてを終わらせる。家では何もしない。
これである。
要するに、予習、授業、復習の3つの工程を1回の授業の中で同時進行させながら完結させていたのである。
これを行うには、頭を二倍速、三倍速に回転させなければならない。また極度の集中力も要する。僕は自分の頭の持つ能力を最大限に総動員させてこれを行っていた。
そう、全集中である。
僕は「鬼滅の刃」がリリースされる約20年も前から、全集中の技を授業で使っていたのだ。
僕は丹次郎や煉獄が鬼と戦う時のように、大谷選手がホームランできる球をじっと待つ時のように、真剣に全力で授業に集中していた。授業以外の時間に勉強しなくても済むように。
メモもあまり取らなかった。メモを取っても後で見る時間はどうせない。だからその場で全部覚えようとした。
僕の高校のクラスの人達(大阪の公立では学力トップレベルの人達)
は、何故、勉強時間が少ない僕が、いつも成績上位(上位10〜12%位。クラス50人中5〜6番位。バレーボール部同学年7人では1番)にいるのか不思議に思っているみたいだった。
僕の妹は、何故、部活で疲れて家では寝ているだけの兄の成績がこんなにも良いのか不思議だったと思う。
答えはこれである。
授業中にすべてを終わらせていたからだ。この全集中の技を使って。
2.小刻み勉強法
次の技は小刻み勉強法である。
学校と塾の授業以外で僕が勉強に使える時間は、残りは電車通学の時間だけだった。僕はこの時間を活用した。小刻み勉強法を使って。
僕が住んでいた樟葉(京都と大阪の県境にある街。住所としては大阪府側)から、学校のある四条畷まで電車で通っていた。確か、ドアドアで1時間くらいだったと思う。
電車の乗り換えは2回あり、田舎のほうだったから電車の待ち時間もある。東京のように電車はすぐ来ない。
このような通学条件の中、電車に乗っている時間や、電車を待つ時間の5分~15分くらいの時間を勉強に当てた。
この時間は貴重であった。短いようであるが、塵積的に積み上げると結構な学習量になる。また短時間のメリットもある。短時間のほうが集中が簡単なのである。
まとめて60分の勉強をするよりも、10分の勉強を6回に分けて学習したほうが多くのことを習得でると思う。60分間より10分間のほうが集中が簡単だからである。
3分もあれば1つことくらいは覚えられる。10分もあれば1つのことくらいは理解できる。勉強は必ずしもまとまった時間を取ってやる必要はない。勉強することを小さな単位に分割して小刻みに勉強していくやり方もあるのだ。
勉強は積み上げとは相性がよいから、このやり方はけっこう上手くいく。
ちなみに IT資格は全部、この小刻み勉強法を使って取得した。
僕のプロフィールに書いてあるIT資格は若い時(25才~35才の10年間)に取得したものであるが、その頃のIT業界は長時間労働が蔓延していて、資格の勉強にまとまった時間など取れなかった。僕は、高校時代の経験から小刻み勉強法が有効であることを知っていたので、IT資格試験でも、この 小刻み勉強法を使った。
3.映像的記憶術
記憶には方法が2つあり、文字的記憶と映像的記憶がある。どちらも長短があるから、ケースバイケースで使い分ければよいと思う。僕はどちらかというと映像的記憶のほうが得意であった。僕の映像的記憶を紹介する。
冷蔵庫の食品を例にする。
僕は今、晩飯は毎日自炊している。朝、会社に行く前に冷蔵庫の中を、各食品の在庫を1目見て暗記する。メモは取らない。そして会社に行く。会社帰りにスーパーによって、朝に暗記した食品の在庫を思い出す。そして足りないものを購入している。
買い漏らすことはめったにない。つまり記憶されている。この暗記に映像的記憶を使っている。
例を使って説明する。
僕の冷蔵庫にはもっと沢山の食品が入っているが、説明を簡略化するために、例は4品にする。缶ビール2本、缶レモンサワー4本、納豆3個、サバ1匹 という食品がある場合、
文字的記憶の場合
文字的暗記の場合、記憶の中身はこんな感じになる。
缶ビール2本、缶レモンサワー4本、納豆3個、サバ1匹 というメモ
4つの文言(食品名と数量)をメモしている感じである。
自分の頭をスマホに置き換えると、スマホにテキストでメモを取る感じである。
映像的記憶の場合
映像的記憶の場合、記憶の中身はこんな感じになる。
青色のビール缶が2個と黄色のレモンサワー缶が4個が並んで置いてあり、その横に白色の納豆パックが3個と青色のサバが置いてある映像
一枚の写真を撮っている感じである。目の前の光景を目や頭に焼きつける感じだ。
自分の頭をスマホに置き換えると、スマホに一枚の写真を取る感じである。
実はここで色がポイントになる。例に色を付けたのはわざとである。
納豆とサバは形が違うので色がなくても問題にならない。ここで問題となるのはビール缶とレモンサワー缶だ。どちらも350mlの缶で形が同じである。形以外に区別する要素が必要となる。ここで色を使う。
この映像はぼんやりしている。さすがに銘柄名までは映らない。しかし、ぼんやりした色なら映すことができる。映像的記憶はカラー写真である。
もしビール缶とレモンサワー缶の記憶を間違えると、必要なほうを買い忘れ、不要なほうを買ってしまうことになる。
僕の冷蔵庫では、キリン糖質0ビール(青色)とキリン本搾りレモン(黄色)とキリン本搾りピンクグレープ(ピンク色)が、ちょうど必要な数量だけ、常に保管されている。
毎日、この映像的記憶術を使って、僕が補充しているからである。
僕は酒が大好きである。毎日酒を飲む。そして酒が強いから沢山飲める。上記の350ml缶なら10本くらいまでなら1日で飲める量だ。だから、毎日補充する必要がある。
僕は健康志向が強いから、飲む量は体調に合わせて一応コントールはしている。肝休日もある。飲み過ぎの心配はご無用である。
僕は酒好きだから集中しているせいもあるが、酒の映像記憶だけは色も含めて絶対に間違えない。飲みたい時に飲みたい種類(青黄ピンク)の酒が冷蔵庫にないなど、僕にとってはあってはならないことだからだ。
僕の冷蔵庫は小さめである。僕は禅や断捨離の傾向があるから、最低限必要なものしか家に置かない。置く物のサイズも最低限のものだ。 冷蔵庫も必要最低限のサイズだ。
だから在庫管理は重要である。僕は冷蔵庫の在庫管理に映像的記憶術を活用している。
映像的記憶の利点
映像的記憶のメリットを記載しよう。
文字的記憶は記憶するものが増えると、その分覚えることが増えていく。
例では4つだが、品数が増えると大変である。
一方で映像的記憶は品数が増えても、写真に収まる数までは1枚で済む。収まらないときに、2枚目の写真を取ればよい。
数に依存しないし、便利で早い。
メモすることが多い場合、スマホならメモでなく写真を撮ったほうが便利だし早いだろう。そんな感じである。
4.おまけ
これは技とかではないが、僕が勉強で特に重要視していたこと、ポリシーみたいなことを書いておく。
応用より基礎
僕はなりよりも、まず基礎勉強を重要視した。
基礎的なことを徹底的に、しっかりと理解するのだ。
例えば、数学であれば、公式や定理を覚えておしまいにするのでなく、可能な限りよく理解するのだ。その数式が意味することや特性などを可能な限りより深く理解するのだ。簡単に分かった気にならず、自分はまだ奥深いところまではよく分かっていない前提に立ち、自分の知性で可能なところまで深く理解するのだ。
急いで応用問題に範囲を広げる必要はない。まずは基礎的な範囲に立ち止まり、そこで深く潜るのだ。数学や物理は特にこういったやり方が合う。
基礎的なことを深くしっかりと理解してしまえば、たいていの問題は基礎学力の組み合わせや応用で解ける。問題集を沢山やって、様々な問題の解き方を沢山暗記する必要はない。
僕は実際にこのやり方をやっていたが、基礎的なことをよく理解した後は、たいていの応用問題は解けた。問題集を沢山やって解き方を沢山暗記するとかもしていない。やるつもりももちろんなかった。
ちょっと話が外れるが、サッカーのイニエスタ選手をご存じだろうか。
世界的に有名な(僕は歴史的な選手になると思っている)、スペインの選手である。今、日本のJリーグでプレーしている。彼はバルセロナを辞めた後のセカンドキャリアに日本のJリーグを選んでくれた。僕は彼のプレーを観るためだけに、DAZNに加入している。
彼のどこがすごいかというと、僕は基礎技術の高さにあると思っている。サッカーの基礎技術は幾つかあると思うが(たぶん3~5個くらいと思う)、基礎技術がすごいから、基礎技術の組み合わせや応用で、数々のスーパープレーが創出されていると思う。
僕は基礎が大事と思っている人間である。勉強でもそうした。
暗記より理解
僕は暗記より理解することを重要視した。
たくさん覚えるより、よく理解することを重要視した。
科目にもよるかもしれないし、良いのか悪いのかよく分からないが、僕はそうしたということである。
コツコツ積み上げ
僕はコツコツと積み上げることを重要視していた。今でもそうである。
以上。